月曜備忘録

東奔西走したり、近場をさまよったり、お家でぐったりしたり……週末の所業や所感を記録する場所(旧名:兵站の鬼を目指して……)


火山島日帰り巡航

二十四節気も天候清らかなる清明に。春の嵐を思わせる強風と雨に、見頃の桜も散らされそうな昨今です。
週末こそ妙に涼しげでしたが、月曜になった途端に生温く過ごしやすい春の空気になり、春を感じさせますね。


そんな春の前哨戦のようなこの週末。
色々と思うところもあったので、金曜の朝くらいから船に乗りたい気分で色々と思案していました。
最初はシンプルに伊豆大島を想定してたのですが、どうも調べてみると天気が怪しい。
天気の良さ気な方へと選択肢を南下した果てに見つけたのが八丈島というソリューション。これで決まりかと思ったのですが、よくよく調べるとどうも船便の就航率が悪いのだとかなんとか。
折り悪く春の嵐で海況も悪く就航は確約できない状況とのこと。行けないだけならまだしも、帰れないのでは少々洒落にならない予定が入っていたので困りものです。
散々悩んだ末、夜は竹芝の桟橋に到着してから大島へ行くことを決断して、そのまま出港となりました。
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そんな訳でお酒を片手に夜景を眺めて、早めに眠りについたら翌朝6時には伊豆大島は岡田港に到着です。
全く無計画で来てしまったので、何をどうすればいいかもわからず、とりあえずは直感に従って中心街の元町方面へ向かう連絡バスに乗車です。

結果的にこれは正解で、早朝営業中の温泉に行き当たり、眠気が抜けるまでお風呂と休憩所で快適にくつろぐ事が出来ました。

暫く温泉で寛いで、活動を開始したのは8時を少し回ったくらいのこと。
レンタサイクル屋さんでレンタル原付を借りて、島内一周道路を巡る行程に出発。行程は地図上で見て反時計回り。西岸を南下して東岸を北上するコースです。
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出発して、最初に立ち寄ったのは元町から徒歩圏内の火山博物館。火山性の群島である伊豆諸島、大島も例に漏れず三原山を擁する火山島です。
この火山博物館も大島の三原山をはじめ、伊豆諸島や日本、世界の火山の科学を紹介するもの。
年代表記等が開館当時(?)のままアップデートされておらず少し古臭いと感じることもありましたが、教科書的な難しい内容の展示も多く、見応えのある場所でありました。

火山博物館から少し南下すると次に眼に入るのは大宮神社。伊豆諸島は古くから人が住み、また火山島であったこともあってか古い神社の数は意外と多いものです。
この大宮神社も、式内阿治古神社に比定される社なのだとかなんとか。
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表向きは田舎の小さな神社ですが、中には入れば南の島独特の濃い緑に覆われ、鬱蒼とした凄みのある雰囲気をまとった社でありました。

神社を過ぎてもまだまだ南下。
この頃から空も時々陽が差すようになり、視界も広がってくるようになりました。高台から海を見やれば遠く利島の島影も望めます。
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そして、反対の丘側にはどうにも有名らしい“バームクーヘン”状の屋外地層標本。
火山博物館の紹介曰く、噴火時には毎回その段階に応じて3種類の噴出物が順番に噴出するため、噴火の度に特徴的な縞模様が作られていくのだとか云々。
頻度が多いので明瞭な縞模様になったということなのでしょう。天然に露出したのではなく、道路工事の際(?)に意図的に露出させたそうです。明瞭な地層模様がスケールを感じさせますね。

バームクーヘン地層の少し南には島で一番広い砂浜、その名もズバリ“砂の浜”があります。
もちろん波打ち際まで行きますよね? 火山性の砂のためなのか、関係ない偶然なのか――理由は知りませんが、よく知る静岡や茨城の砂浜とは踏んだ心地も色合いも違うのが印象的な砂浜です。
印象的ついでに、海に近づき過ぎて踝まで波を被ったのはご愛嬌でしょうか。
油断していたら、思ったよりも大きな波が来てしまい、気付いた時には足が水没していました。足元で済んだので幸いでしたが……海の事故も他人事ではないと気付かされる一件となってしまいました。
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幸か不幸か、砂の浜は海水浴場。大急ぎで靴と靴下を水洗いして、後は開き直って濡れたまま旅行続行です。

南へ南へと原付を転がした果てにあったのは波浮港と呼ばれる小さいながらも風情のある港町です。
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切り立った崖の下、隠れるような立地に寄り添うように家々が犇めく、まさに伊豆の港と言った光景です。一方で、急峻な階段を登った先にも少しばかりの市街が広がっていて、かつての繁栄と市街の広がりぶりを思わせます。

崖の上にあるかつての旅館での説明板によれば、この一帯は噴火地形を開削した良港であり、明治の頃には遠洋漁業や風待ちの中継港として殷賑を極めたのだとか。
「伊豆の踊子」のモデルとなったのも、往時のこの一帯なのだとか……だそうです。
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生憎と伊豆の踊子は読んだことがないものの、その繁栄ぶりはわかる気がするところです。
崖の下側にももう1軒の旧旅館が残っており内部を見学できます。
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昔日の姿を今に留めたような町並み、地割、狭いながらもとても良い所です。
余談ながら、昼食もここで摂るつもりだったのですが、そちらについてはアテが外れて思った以上に飯屋がない状況に難渋しました。
最終的にはたまたま見掛けた揚げたてのコロッケで小腹を満たして済ます次第。後から知ったのですが、この波浮港のコロッケ屋さん、有名店だったそうです。オフシーズンの行き掛かりで見つけたお店であり、あまり意識してませんでしたが確かに美味しかったです。

小腹を満たしたら、一周道路に舞い戻って波浮港にもう一度ご挨拶。
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深く入り込んだ良港の様が手に取るように見られます。
ここから道路は進路を東に向け、少しずつ北上を始めます。

筆島と呼ばれる海中に切り立った独特の形の火山岩礁を見やると、此処から先は暫く集落のない東岸の無人地帯に入り込んでいくことになります。
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鬱蒼とした緑の山並みと、右手に見える噴火時の避難壕が冒険感を醸し出している……気がしました。

ただ、無人の道路に挑みかかったところでは、走りだして数分で出鼻をくじかれます。
「月と砂漠ライン」なる気になる脇道を見つけてしまっては行ってみない理由がないですよね!
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途中までは車道でしたが、3km程行った先からは徒歩での道のりに。正直に言えば天気も不穏で、足も未だにびしょびしょなので面倒くさくなってきていたのですが、ここで引き返せるほど割り切れる性格ではありませんでした。
しかし、得てしてこういうときはどうにもならないもの。行った先にあったのは五里霧中の荒野。広大な砂漠というより、煙にまかれて遭難しそうな光景でありました。
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本当であれば看板のような光景を見ることができたのかも知れませんね。
最近、五里霧中なシチュエーションによく出くわす気もしますが、これはこれで不穏な空気も悪くないものです。

どうにか雲中脱出に成功したら、気を取り直して東岸の一周道路を進みましょう。
信号も対向車も隣家もない道を無心に走る気持ちよさ、なかなか味わえるものではないですよね。
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オオシマザクラなる天然記念物の大樹など眺めつつ、順調に北上して無事に西側最南部の集落、泉津まで無事に行き当たることが出来ました。

無事に有人地帯に帰ってきたら、後は気楽に駆け抜けて島の北辺をかすめて大島空港を横目に郷土資料館まで一気に進みます。
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田舎町の定番、郷土に関する資料館は何処へ行っても興味深い代物が多く大好きです。
観光案内などとはまた違った、なかなか素人目では見つけられない、素朴で地味な地域の特色が割とわかりやすくまとまっている気がする次第です。
大島の場合はやはり火山と明日葉がメインになってしまうようですが……かつて女性が盛装するのは葬儀と新年だけだった云々――のような中々パンフレットでは触れない習俗がシレッと詳しく紹介されてたりしました。
併設の古民家の質素な感じも、波浮港の旅館との対比が捗ります。
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「隠居」と呼ばれる引退家族の住まう離れの質素さには、少々絶句してしまいましたけどね。

そんなこんなで元町の集落に戻ってきたら、ここで大事なお知らせに直面します。
この日の船便は全て岡田港発着なんだそうです。
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元町の客船ターミナルは見事にがらんどう。どうやらその日の海況にあわせて、中心部の元町と北部の岡田の2つの港を使い分けているようです。
しかたがないので、原付を返したらバスで岡田港へ向かいましょう。

岡田港についたら船の時間まで少し時間があったので周囲を散策。こちらにも岡田八幡宮なる氏神さんがいます。
大島には源為朝が流罪になってきた歴史があり、そこここに為朝縁の習俗が残されているそうです。
生憎と原付一周の間にはあまり行き会わなかったのですが、この八幡さんも為朝公が勧進したとかで、何やらそれに由来する藁束を立てる文化も残っているのだとか。
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この“いぼっちゃ”なるもの、案内板が過擦れてよく読めないのみならず、ネットで調べても今ひとつ要領を得ない強者です。
どうやら小さな祠を模したモノだそうですが……このネット全盛の時代にそんな得体のしれないモノが関東の鼻先に残ってるのですから、捨てたものじゃないですね。

斯様な次第で船の時間も来たので、この日は予算の都合から日帰りの帰還となります。
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帰りは伊東までジェット船であっという間の船旅です。東京から一晩掛けて行ったのが嘘のような素早さ。
あまりに早く着きすぎたので、ぶらりと夕暮れの伊東を巡ってから実家へ帰ることになりました。
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伊東の古い温泉旅館、東海館。内部の見学もできる立派な建物を巡っていたら、思ったより伊東に長居してしまったのはご愛嬌でしょう。


ちなみに一転して日曜日はのんびりと何をするでもなく起きれば昼下がり。
ゆるゆると行動を開始し、最近公開された“たまゆら”を見に新宿まで行って、その足で房総へと帰宅しました。
たまゆらは今春のOVAでついに完結です。一番最初の頃は、竹原のPVにしか思えないような雰囲気アニメでしたが、気付けば登場人物の成長に合わせるかのように見てる側も物語の根幹をつかみ始め、終盤には涙なしでは見れない有り様になっている本当に不思議な作品です。
足掛け何年になるのか、OVAから始まりテレビシリーズと劇場上映OVA、最後まで見続けて本当に良かったと思える作品でした。


と、いうことで暖かくなった春先。
お財布が冷え込んでますが、頑張りましょう。

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社会的圧力に負けて働き始めた巫女好き提督。2年かけて回復したSAN値を瞬く間に失い、工場街のおんぼろアパートでサバイバルなう。

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