月曜備忘録

東奔西走したり、近場をさまよったり、お家でぐったりしたり……週末の所業や所感を記録する場所(旧名:兵站の鬼を目指して……)


年始参りと温泉の北国街道

年も開けて既に半月。修士論文の提出まで、具体的なカウントダウンが始まりました。
大学院修了に向け、夜半まで研究室に詰めて朝寝坊するような、社会人時代もかくやと言うべき忙しさが襲い来ています。

年明け以来、生活パターンもすっかり変わってしまい、文字通り目眩のしそうな程ですが、先の成人式の3連休は私の26歳の誕生日。
アラサーですよ……信じ難い現実ですが、最も恐ろしく逃れ難い現実です。
しかし、そんな逃れ難い現実の挟撃にあっては、ふと逃れたくなるのも人情というもの。ちょうど18切符も余っていたので、いつもの元下宿生を誘い出して、少しばかり北の方へ行ってみました。

旅の始まりは京都は山科の諸羽神社から。
同行予定だった下宿生が見事に寝坊をやらかしてくれたので、時間潰しにと寄ったのですが、案に相違して小さい社。
駅の北側に広がる閑静な住宅街に紛れて、所在も少しわかりにくいマイナーさです。
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山科の盆地の北東辺に鎮座し、3連休だというのに観光客の影も形も見当たらない静かでしたが、近所の中学生らしき奉納絵馬があったりと地域に根強く崇敬されている様が伝わる、趣ある神社でした。

諸羽さんで御朱印を頂戴し、駅に戻った頃合いで元下宿生もやってきたので、東海道線から湖西線と北陸本線を乗り継いで進路を北へ。
福井駅で単行のえちぜん鉄道に乗り換えて、下車したのは福井県北部、三国神社駅です。
辿り着いた駅は1面1線のホームと木造の待合所が薄っすらと雪が残る線路に似合う、心に思い描いたような典型的なローカル線の駅です。
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駅前の雪よけ屋根付き自転車置き場が、またいい味出してます。

三国神社駅から線路と川の間の道を、市街地のある北の方向へ。
三国は九頭竜川の河口に位置する中世以来の港町です。江戸時代には北前船の有力な湊として栄え、花街は日本海沿いでも屈指の規模だったのだとか。
三国神社は河口から川を2km弱ほど遡った位置にあり、神社の周辺から下流に向かって川沿いに町が広がります。
駅から神社までは町外れにあたるのですが、それでも住宅や神社が目につき始めると往時の繁栄を伝えるかのような山車の倉庫があったりです。
後から知ったのですが、三国祭りは北陸の三大祭に数えられる壮麗さなのだとか。5月にやるそうなので機会があれば行きたいものです。
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三国神社は延喜式にも記載される古社。古代史の画期の一つとされる北陸出身の天皇、継体天皇の故地とも伝えられるのだそうですから、歴史の深さも一入です。
もっともWikipediaによれば延喜式以来の神社は一度廃絶してしまってるとか……ままならぬものです。
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いずれにしても日本海有数の港町の鎮守だけあり、楼門も境内も実に立派です。
写真は手ブレしてしまいましたが、本殿の彫刻など見事な透かし彫りまであり、歴史と繁栄を感じさせました。
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ただ、三国神社を訪れた頃合いから冷たいみぞれや雹の混じった雨が降り出し、傘をさしても手元が冷たく難儀する状況に。
神様の機嫌でも損ねたか? と冗談を言い合いつつも、あまりのんびり見て回れなかったのが惜しいところでした。

そんな雨に追い立てられるように市街地を更に進むと、行きあったのは旧岸名家なる古民家。折角なので雨宿りも兼ねて見物です。
他にお客さんも居ないようで、ガイドの方に付きっきりで丁寧に説明していただきました。
曰く、この旧岸名家は材木商で財を成した家であり、建物は京都の町家などと共通した作りになっているのだとか。
この地域では雪降ろしのため、中庭はあまり手入れしない文化なのだとか。
三国の街は北前船以前より越前平野の水路の玄関口として反映し、近代でも文人が多く訪れた町だったのだとか。
北陸線の敷設を拒否してしまったために時代に取り残されたのだが、古い町並みが流行る前に古民家は殆ど失われてしまったのだとか。
さらには雪見を期待して北陸に来た私だったのですが、実は冬はオフシーズンな上に近年の三国は大して雪が降らないとのお話です。
ほぼ付きっきりだったため、内部の写真を撮り損ねてしまったのが手落ちですが、興味深い話を沢山聞けたことは特筆に値する程でありました。
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ちなみに旧岸名家の近くには旧森田銀行本店なる立派な鉄筋コンクリート造りの建物も。古い商業都市には大体ある地元の豪商が設立した明治期の中小銀行です。
この種の建物の例によって、内部も壮麗なのだそうですが、惜しくもオフシーズン中に改修工事をしているとのこと。
半年後なら内部まで見学出来たのかもしれないと、どうも今回の旅は全体的に間が悪かった模様です。致し方なしです。

ただ、古い町並みは“ほとんど”残ってないと言いつつも、町を歩けば古風な建物や町並みはまだ随分と残っている様子です。
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古風な看板(?)を掲げる小道具屋さんに、港町らしい家と家の間隔が詰まった路地。
海と繋がってるらしい細い用水路に、旧岸名家と共通する町家風の間取りが現役の骨董店。
実は“グラスリップ”というアニメの舞台にもなっていたそうで……残念ながら未視聴なので、何とも言えませんがアニメ映えしそうな町並みではあります。
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歴史的景観とは少し違うのでしょうが、冷たい雨さえなければもう少しゆっくりと見て回りたい程度には、時代に置いて行かれた様な雰囲気のある町並みがあり魅惑的でありました。

ちなみに町の北端は河口に近いえちぜん鉄道の終点三国港駅の辺り。
付かず離れずの距離を保って並走した九頭竜川と三国の市街を貫く道とえちぜん鉄道の鉄路が一箇所に合流するあたりです。
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三国神社からは2駅目、都合一駅飛ばして歩いたことになるのですから、我ながら寒い仲良く頑張ったと思います。
三国港の駅前は道路を挟んで漁港の岸壁です。海側を見やると突堤が長く突き出ているのですが、これも実は北陸では最古級の近代的突堤なのだとか。
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しかし、そんな事よりも大切なのは突堤の根本の一際大きな建物。なんと三国温泉なる温泉があるじゃありませんか。
当然の如く、冷えた体を温めるために、行くしかないでしょう。
冷えきった体を温泉で温めたら、そのまま海の見える食事処で冷えたビール! これ以上ないカタルシスでしょう。

その後は福井駅まで戻り、駅の近くの居酒屋で二次会をしてから大阪へ向かいました。
大阪への帰路は列車の遅延や、酔っぱらいらしい凡ミスで少々綱渡りになってしまいましたが……仕方ないのです。


そんなこんなでこの日の晩は元下宿生の家に泊まり、“ごちうさ”でも見ながら飲み直して夜が更けていきました。

日曜日は、その影響で起きたら既に正午頃の有り様。外を見やれば形容しがたい青空の垣間見える曇天空でしたが……このまま部屋に篭ってはもったいないとお出掛けすることに。
昨日の今日で遠出は避けて、フラッと向ったのは京都の石清水八幡宮。徒然草の仁和寺の和尚の話で有名な「小高い山の上にある」神社です。
下宿生邸から幾つかの乗り換えを経て、京阪電車の八幡市駅へ。
駅前からロープウェイもありましたが、折角なので表参道経由で行ってしまいましょう。
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駅前ロータリーを抜けたら、目の前がすぐに麓の頓宮です。ここから石段の続く参道を男山の頂上まで行くと、本宮があります。
道中の茶屋さんが非常に魅力的でしたが、参拝前は我慢です。
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この日はまだ正月明け最初の週末とあってか、頂上の本殿周辺は多くの参拝客で賑わっていました。
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境内では年明けらしく破魔矢の授与も行われ、授かった人たちは巫女舞による簡易な祈祷まで。
流石に破魔矢をいただくほど財布に余裕はありませんが、傍から見ているだけでも巫女舞はいいものです。

余談ながら境内をふらついたら裏手に崩れかけの蔵を発見してしまったり。窓からは古びた木札が覗いてたのですが……管理されているのかは謎ですね。
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そして下山……もとい帰路は裏参道から。参道を見下ろすと、改めて山の高さが分かります。

石清水八幡宮の参拝を終えたら、この日の予定は全てお仕舞い。
そんな訳で、流石にそのまま帰るのは惜しいので、この日は京都は近鉄大久保にある温泉に行くことにしました。
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通りがかりに旦椋神社なる社があったので参拝したのですが、残念ながら着いた頃には社務所の営業は終了済み。
どうにもならないので、参拝だけして温泉に入り、この日は解散と相成りました。


最後に、月曜日は土日の反動で少しおとなし目に。
昼は年末年始に消費し尽くしたまま補充してなかった日用品の買い出しをして、学校の友人らと夕刻から鍋による新年会。
年末に続いてARIAを見続けながら夜は更けていきました。

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社会的圧力に負けて働き始めた巫女好き提督。2年かけて回復したSAN値を瞬く間に失い、工場街のおんぼろアパートでサバイバルなう。

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