月曜備忘録

東奔西走したり、近場をさまよったり、お家でぐったりしたり……週末の所業や所感を記録する場所(旧名:兵站の鬼を目指して……)


晴天と珈琲の中国地方行き・呉のこと

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気持よく眠り、午前9時に自然な目覚めで活動を開始した日曜日。
これほど爆睡したのはいつぶりのことでしょうか、午前中から眠気を全く感じない奇跡的な朝です。
……が、予定より少々寝すぎてしまったので、挨拶もそこそこに宿を出立してこの日の目的地、呉へ移動開始です。

西広島から運良く直通電車を捕まえたので、そのまま呉駅まで車窓を眺めてあっという間。
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意外とモダンな駅舎を抜けたら、逸る気持ちを抑えてまずは定番の観光案内所へ。
市街の地図と、諸々の一般公開の日程を確認したらレンタサイクルを使うまでもない広さなようなので、いざ徒歩で出発です。

駅前から歩道橋を海側へ進み、湾岸の大通りに行き当たったら左へ曲がってひたすら道なり。
左右を自衛隊駐屯地の異様に高いコンクリート壁で覆われた道を進んで、上り坂を10分ほど行くと最初の見学地の赤レンガが見えてきます。
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目に麗しき洋風モダンな建物、海自の呉地方総監部庁舎です。
建てられたのは明治中頃、かつては呉鎮守府の庁舎として使用されていた歴史の生き証人にして、ついでに艦これの聖地です。
空襲や終戦時のゴタゴタを乗り切り、今も総監部の長が司令する現役の建物なのですから驚きです。

現役の建物という事情もあってか、見学は日曜の一部時間帯のみ。それも自衛官の案内に従ったツアー形式となっってしまいますが、その分詳しい解説もしていただけるので来た甲斐はあったというもの。
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明治期のころですが既に馬車で乗り付けるため、車両用のロータリーもある立派な仕様。白い御影石は今では超高級品となってしまった国産なのだとか。
白亜の構内は、入り口だけしか観ることが出来ませんが、それでも内部の立派さも十二分に伝わってくるようです。
ちなみに庁舎の裏手はもうすぐに海。向こうに見えるタンカーの辺りはかつての呉海軍工廠、現ジャパンマリンユナイテッドのドッグです。
戦艦大和を造ったドッグは既に埋められてしまったそうですが、それでも設備の多くは今も造船なのだとか。
鎮守府庁舎もさることながら、海事関係の設備の息の長さには驚かされます。
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また、豆知識としては海側の庁舎玄関の立派さの話も。建物的には裏口に当たるはずなのですが、海軍の伝統としては“海側が表”なのだとか。
艦艇から来る者も連絡艇で海側から来るため、相応の威風を湛えてるのだそうです。

庁舎の見学を終えたら、今度は進路を北の内陸方向にとって入船山公園に向かいます。
入船山公園内には旧鎮守府長官官舎を始め小さな資料館や弾薬庫が点在する見学地です。
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こちらの長官官舎もなかなか横浜や長崎にありそうなオシャレな洋風建築。
こちらは内部を自由に見学できるのですが、小樽で見て以来の金唐紙の壁紙の復元展示などもあり、明治期のモダンな建物の全国共通な感じをちょっと実感したりです。

この入船山にはかつて海軍が来る前に呉浦の鎮守の社が建っていたのだとか。
海軍の拠点構築に合わせて、近隣の山に遷座されたのが亀山神社なる古社。
日頃の行いの賜物なのか、ちょうどこの日が例祭なのだとかで……これは行かない理由はないでしょう。
入船山を下って隣の丘の港町らしい急勾配な住宅街を暫く歩くと、鳥居が目に入り参道の階段に至ります。
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寄進を奉り大いに盛り上がっています。
観光客らしき人は殆ど見かけず、雰囲気は完全に土地のお祭り。
今どき、テレビのドキュメンタリーでしか見たことないような仮設のお化け屋敷まであるのは驚くばかり。
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参拝するのにまで行列が形成されていて信仰心が篤い地域なのかと思いきや、神職の格好をした青年が参拝者一人ひとりの頭を幣で祓っているので、時間がかかっていた様子。
他にも小学生くらいの子の巫女舞やら、神輿やらもあって伝統が息づいているのだろうと楽しくなる雰囲気です。
余談ながら、お守り類を売っていた巫女さんが可愛かったので、つい長居をしてしまったのは致し方ないことでしょう。

あまりの巫女の引力に、後ろ髪をガンガン引っ張られる様な思いのまま、どうにか下山。
そのまま、市街地を昼食探しがてらにふらふらと歩いて行くと「海軍さんの珈琲」なる気になる看板が目に入ります。
遠巻きに様子をうかがうと、隣は直営の喫茶店。「海軍さんのカレー」とメニューに有り値段もリーズナブルなのに気付いては、飛びつくしか無いのです。
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入ってみるとなかなかどうしてオシャレなお店。普段なら近づかないタイプの空気ですが、この日は違いました。
カレーと珈琲を注文して、お昼の一服。
ちょっと補給だけのつもりだったのですが、カレーもさることながら珈琲の美味しさに感激して、つい長居をしてしまいました。
何が違うのかよくわかりませんが、普段なら砂糖とミルクを入れて飲むのが普通だったのに、今回ばかりはブラックでも飲めると思ってしまった程。
喫茶店らしい落ち着いた雰囲気も相まって、積まれた雑誌をペラペラとめくりながらつい予定に無いほど長く居座ってしまいました。
加えて、出立前に隣の珈琲店でおみやげも購入。珈琲を練りこんだキャラメルなど買ってみたりして、これもまた美味しいから最高です。

そんなこんなで、神社と喫茶店で想定外の時間消費をしてしまった次第。去年の竹原といい、どうして瀬戸内の町は時間を気持ちよくすり潰してしまうのでしょうか。
時計を見てちょっと我に返りつつ、残りの行程を消化に参ります。

珈琲店から市街地を抜けて再び海側へ。呉市の観光の目玉、呉市海事歴史科学館です。
大和ミュージアムの名のほうが有名なのでしょう、名前の通り入ってすぐ1/10大和の模型が出迎えます。
1/10でもデカイ……実寸大だったらどれほど大きいことか、想像もできませんね。
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見学は折よくボランティアツアーがあったのでそれに便乗してついて回ることに。
てっきり大和関連ばかりのミーハーな展示内容ばかりかと思いきやさにあらず。
呉の海軍施設の歴史を、工廠の技術の集大成を大和と見なしたストーリーで順序だって説明する内容。呉に海軍工廠が来た経緯から、生産管理に用いられた小道具の類、工廠で建造された各種の艦船についても解説されていて興味深いばかりです。
戦艦金剛に近代化改修まで積まれていたボイラーの実物なども置いてあり、思いのほかに充実の展示内容。
解説も戦前生まれのお方な様で、終戦前後のことなども混じえて興味深い限りでありました。
小一時間ちょっとで回る予定が、気付けばあれよあれよと1階の部分だけで1時間半以上。
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ツアーはダイジェスト的に見て回る形のため、スルーされた部分や2階以上まで見て回っていると優に2時間以上は楽しめてしまいました。
貴重なゼロ戦六二型の現物や、戦艦陸奥の主砲も置いてあり、これはまた勉強しなおしてゆっくり見たいと思う素晴らしい軍事資料館なのです。
正直、侮ってましたので……またしても予定が狂ったのです。

この日は都合によりタイムリミットがあったので、流石に大和ミュージアムを出たら急ぎ足で回らざるをえない状況。
てつのくじら館こと、海自の呉史料館は大急ぎでめぐりましょう。
玄関の丘に上がった鉄クジラを眺めつつ、早速入館。
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内部は主に掃海と潜水艦に関する展示です。どちらも旧海軍がとんでもない目に遭い、今の海自が非常に得意とする分野。
海上輸送を守る要となる用兵です。
掃海の方は主な技術から機雷のことなど基本的な展示が中心。
一方の潜水艦は普段、一般公開どころか現役の艦は資料すら出ることの少ない内部のことから艦内生活のことまで。
水中3次元的に進み、朝夕なく過ごす密閉空間の特殊性を伝える内容です。
退役艦の内部も展示されているのですが、撮影禁止だったのが惜しいところ。思いのほか、広かったというのが正直な印象でした。
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他には艦艇で使われている望遠鏡の展示なども。実際に覗いて港内に停泊する船を見物することが出来ます。
この日は距離4000mの位置にある輸送艦に照準が定められた状況。
コンデジで撮るとその倍率は歴然です。写真中央右手の小さな船がはっきりと大きく見えてしまいます。


てつのくじら館を後にしたら、時計は呉から発つべき時間が間近なことを知らせてきます。
最後にお土産を物色したら、駅に戻って呉線に乗車。瀬戸内海に沈む夕日を車窓から眺めながら、広島へと戻りました。
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この日、日没前に急いで広島に戻った理由はフォロワーのしろかえるさんに会うため。
出雲の住民なのですが、何やかやと連絡を取るうちに気付けば広島で合流して出雲に連れて行ってくれることになった次第。
決定したのは大体、呉で珈琲を飲んでる頃合い。無計画旅行の強みというべきか、月曜は竹原と倉敷かと思ってたのを放擲して、目的を中国山地の横断に急遽変更です。

広島駅に戻ったら、無事に少々の連絡でしろかえると合流。
彼の車に乗せてもらい積もる話も特に無いまま中国道と松江道を経由して、夜の中国山地を越え久方ぶりの山陰へと来てしまいました。


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