月曜備忘録

東奔西走したり、近場をさまよったり、お家でぐったりしたり……週末の所業や所感を記録する場所(旧名:兵站の鬼を目指して……)


紀州巡遊の話・バスの日曜日

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しこたま日本酒を飲んで、いい具合な喉の渇きで目覚めた日曜日。
この日もちょっと早めに6時半には起床して、朝風呂を浴び、7時過ぎには宿をチェックアウトして出発です。

再び紀勢線に乗車して、向かうは勝浦から更に東の町、新宮です。
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ここは熊野の新宮、熊野速玉大社の鎮座地にして山中の本宮へ向かう最寄り駅。
駅の構内からして、熊野三山を推す装飾がなされている熊野観光の中心都市です。

幸いに速玉大社の方は駅から徒歩圏内にあるので、まずはそちらから参拝へ。
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境内地の広さ自体は余り大したものでもないのですが、こちらの社殿も朱塗りが麗しい限り。
この日も午前中は空がぐずり気味。移動中は何とかもったものの、境内に入った途端にしとしとと雨が降り始めてしまいました。
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致し方ないので手早く参拝して、ご神木の下で雨宿り。雨に濡れた社殿は鮮やかさが増していいものです。
そのまま、ぼんやりと社殿の方を眺め、山伏姿の人が列をなして本殿に入るのとすれ違いに境内を後にしました。通りすがり、これが修験道なのか~と感心したのですが、駐車場に目をやるとどう見ても彼らのらしき車が数台。修験者も車移動の時代かと……何故か軽くスルーできなかった自分が悔しいです……。

ちなみに雨の方は未だしとしとブリだったのですが、この駐車場を通ったくらいで急に本降りに! 慌てて、近場のお土産物屋さんに駆け込み雨宿りするハメに。
結局、雨が上がるまで10分以上、お店の方と世間話をしながら留まる事になり、手ぶらではお店を出れないとみかんジュースを購入して次の目的地に出立しました。
余談に余談を重ねてこの時買ったジュース、普段食べてるみかんをそのまま液体にしたような味わい。美味しいとこだけを抽出したとかそんな甘えたことはしない、非常にみかんなジュースでなかなか良い衝撃的な飲み物でありました。

速玉大社の次に向かったのは、新宮旧市街の山際にある神倉神社。
熊野の神が初めに降り立ったとされる磐座を祭ったお社とのこと。そのような神社があるとは全く知らなかったのですが、速玉大社で御朱印をもらったときに教えていただいたので、折角なら寄って行こうと思った次第です。
ゲームの背景にでもなりそうな趣ある路地を抜けてオシャレな小学校の近く。用水路に渡された朱塗りの橋の向こうが予定の社でした。
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しかしながら、境内に入り社務所の横を抜けて参道の鳥居を見て愕然です。
鳥居の向こうは転落待ったなしの急斜面。行く手を阻む賽銭箱の言い知れぬオーラ。
それでも普段なら好奇心の赴くままに推して参るのですが、時計を見れば本宮へ向かうバスの時間ももう真近。
流石に条件が悪すぎると自分に言い聞かせ、今回はここで参拝してよしとすることに致しました。

駅へ向かう途中、念のため境内地の辺りを確認すると山のほとんど頂上に社殿らしき赤い建物が目に入りました。
行っていけなくはないでしょうが、時間に余裕が無いときに無理するものではないと再確認。
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そんな次第でちょっと寄り道が過ぎて、時間詰まり気味のままバスに滑り込みます。
乗るのは新宮発大和八木行きの日本で最も営業距離が長い路線バス。10時前に出発して終点への到着は16時をすぎるというとんでもない路線バスです。
ただし、今回の乗車は区間のほんの初めの部分、新宮駅から熊野本宮大社までの1時間半ほどの道のりです。

道中は運転席すぐ後ろの席に陣取ったため、道すがら運転手さんより一昨年の水害のことや本宮近隣の温泉のことなど色々とお話をしていただきました。
山中へと向かうバスは車窓も霧のかかる深山や水害の爪あと残る大河、温泉街等など……旅行冥利に尽きる退屈しないままに過ごしてあっという間に到着です。
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本宮大社は熊野三山の最も山奥にある一社、本宮というのですから一番格上なのでしょうが特に詳しい話はわかりません。
雨も止んで日が射したムアっと蒸し暑い中での参拝。汗を垂らしながら神を拝み、続いて旧境内地も参拝です。
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大斎原と呼ばれる明治以前の境内地は、水害で跡形もなく流されてしまい今は後から建てた鳥居と小さな祠が残るのみ。
本宮本体と違い、観光客も少なく静かな広場が広がるのみで、落ち着いた公園にいるような雰囲気がありました。

本宮の参拝を終えたら、再び鉄道の駅へ向けてバスに乗車。
今度のバスは新宮駅ではなく紀伊田辺駅へ向かう路線。列車本数の都合と熊野三山を回りたい欲求から、前日に時刻表とにらめっこして見出した自称画期的ルートです。
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行程は都合2時間。熊野古道の中辺路を辿るようにバスは山中を抜けて行くのですが、途中で眠りこけてしまい余り覚えていないのが勿体無いところです。
気付けば行程も半分を過ぎたところでのトイレ休憩。路線バスにトイレ休憩もなかなか画期的な事象ですが、次に目がさめたのは紀伊田辺駅だったのもなかなかワープ感覚でありました。

紀伊田辺駅からは再び紀勢線に乗り込み、次の下車駅は御坊駅。今度はここから、紀州鉄道線に乗換えです。
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紀州鉄道線は日本でも屈指の路線の短さを誇るローカル私鉄。営業係数もとんでもない事になってるとウィキペディアには書いてありましたが、やってきた車両もかなりのインパクト。
色々とローカル線に乗ってきたつもりでしたが、レールバスの実物に乗るのは実は初めての経験です。
そんな初めてのレールバスは内装も趣があって印象的でしたが、それ以上に車内の張り紙曰く「クーラーが故障しています」の無慈悲な通告が衝撃的でありました。
意を決して乗ってみると、それは外よりも蒸し暑いその車内。これで営業運転かと思うと、一人勝手に銚子電鉄にも引けをとらないギリギリ感を感じてしまいました。

そんな魅惑的なレールバスに揺られて10分程。行って来たるは終点の西御坊駅。
決して長身ではない私でも天井の低さを感じる、寸法的な意味で妙にコンパクトな駅が特徴的な終点です。
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駅前の踏切から今きたレールを眺めると、これが現役の路線かと思ってしまう草の茂りぶり。これでも時間1本程度は運行されているのですから、本数自体は極端に少ないわけではないはずです。
恐らく車重が軽いせいなのかと考察しますが、駅の向こうに続く廃線跡と大差ない見た目なのはやはり不思議な気分となります。
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さて、ここまで来た目的は単にローカル線に乗りたいだけなら一人旅でやればいいもの。
ここでの目的の主眼は、同行の下宿生によるTVアニメ”Air”の聖地巡礼です。曰く、西御坊駅から西へ行った美浜町一帯が舞台になったのだとか。ここ西御坊駅の廃線跡も出てきていたので、半ば聖地巡礼のためのローカル線乗車でありました。
続いて向かったのは、ここから目的の美浜町の煙樹ヶ浜。交通手段は特に無いので、立派な松林の中を徒歩で向かって浜伝いに海を鑑賞です。
余談ながらこの海岸、私らと似たような風体の聖地巡礼の人らがもう一組。
もう随分昔の作品のはずですが、今でも資料を持って訪れる人が私ら以外にもいるのはちょっと驚き。Airの人気の根深さを感じます。
もっとも生憎と私の方はTV版のAirを見てないので、どの辺りのものが出てきたのか把握できませんでしたが。
ただ、広い砂利の海岸と大きな松原は絶景そのもの。これで晴れていたら、さぞ夕日の綺麗な申し分ない環境だったことでしょう……惜しいものです。
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どこまで行っても海岸線は続くので、海際の神社があるところで今回は切り上げに。
いい具合にバス停もあり、10分ほどで御坊駅へ行くバスが来るようなので、これにて帰路につくことと致しました。


斯様な次第で駅へと戻ったら、流石に後は帰るばかり。
紀勢線から阪和線、大阪環状線と近鉄を乗り継いで奈良の寮へと帰還致しました。

そんなこんなで1泊2日で一息に熊野三山を抜けたこの週末。
金銭面もさることながら、思いのほか体力を消耗してしまったのが痛いところ。
月曜の朝が辛かったのはご愛嬌です。
その分、楽しかったのでいいのですが! ついに貯金に手を付けてしまったのは我ながら大反省会が必要です。

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社会的圧力に負けて働き始めた巫女好き提督。2年かけて回復したSAN値を瞬く間に失い、工場街のおんぼろアパートでサバイバルなう。

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