月曜備忘録

東奔西走したり、近場をさまよったり、お家でぐったりしたり……週末の所業や所感を記録する場所(旧名:兵站の鬼を目指して……)


紀州巡遊の話・那智の土曜日

気付けば8月は終焉を迎え、再び平常日程が9月という看板を掲げて帰ってきたこの週末。
台風直撃などと天気予報では煽られていたのですが、いつの間にやら温帯低気圧に化けてしまい文字通り嵐などどこ吹く風。
それでも亡き嵐の置き土産は、降ったり止んだりの悩ましい空をもたらし、夏休み最後の週末を難儀なものとしてくれました。


天気は生憎のスリル満点な有り様ですが、それでも宿をとってしまったからには行かない訳には行かないのが人の性。
雨なら雨なりの風情が、降りそうで降らないならそれなりのドキドキ感が、晴れてくれたらそれはもう儲けもの。
この土曜日は、早朝から天王寺で下宿生と合流して彼の18きっぷで阪和線に乗車。
一路、進路を南東に。紀州は南の熊野観光に行ってきました。
行程は1泊2日。那智の土曜とバスの日曜日


和歌山にて阪和線から紀勢線に乗り換え、海沿いを走る眺望素晴らしき列車をうたた寝混じりに乗り継ぎ、南へ東へ。
海の見える駅で運転停車中に降りたホームで潮風を満喫。
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本州最南端の串本駅も乗り継ぎで通りぬけ、途中駅では行き違いの特急列車をカメラに収めてみたりと、楽しい鈍行旅。
都合6時間半かけて、辿り着いたのは国内有数のマグロ水揚げ港にして那智観光の拠点、那智勝浦。
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ここからバスに乗り換えて内陸に向かいますが、乗り継ぎに時間があったので先にお昼ごはん。
駅前の食堂にてマグロ丼をいただいて、お腹を満足させたらちょうどいい頃合いで出発です。

バスは海沿いを那智駅まで線路と並走して走り、そこから補陀洛山寺の脇を抜けて山中へ。
20分ほどゴトゴト揺られたら、目的のバス停、大門坂で下車です。
ここから、熊野那智大社までは熊野古道を徒歩で進みます。怪しい空模様も幸いに青空がチラリ。再びグズる前に突破してしまいましょう。
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道中の風情ある家屋は実際、現役の住居。写真を撮ろうかとカメラを構えようとした瞬間に、住人が出てきて危うく気不味くなり掛けた瞬間も。
油断大敵です。
路地を過ぎたら、その先は見上げるような木々が並ぶ森の道。道行く人と比べると、なんだか遠近感がおかしくなっている気がするほどのスケール感です。
また、足元の石畳が思いのほか、凸凹しており歩きにくい状態。おそらくは草鞋や足袋のような、裸足に近い足向けの作りなのでしょう、底の固いスニーカーでは足元が安定せず滑りそうになることがしばしばでした。
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そんな有り様で、地図で想定したより体力を消耗しながらも、どうにか那智山の参道に到達。
パワースポットのお出迎えで、ホッと一息。
やたらな那智黒推しや、碁の黒石やら墨やらとちょっと活用できない特産品の並ぶ参道を過ぎて、鳥居をくぐって参道を登れば、無事に社殿に到着です。
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綺麗に整備された朱塗りの社殿が眩しいと思ったら、ここに来てしとしとと雨が降り始めます。
古道で降られたらひとたまりもなかったと幸運を喜ぶべきか、そもそも雨が降ったことを嘆じるべきかは……難しいところです。

ちなみに那智大社は熊野三山では比較的新しい社。元は禊や山岳修行のための那智の滝が、神格化したものなのだとか。
古い信仰の遺跡も残ってそうですが、雨宿りがてらに入った宝物殿でも余りそういう話は見なかったのが不思議なところ。
代わりに経筒や曼荼羅など仏教関連の展示が多数あるなど、神仏混合時代の歴史の長さを感じさせるものが多数。
その信仰の根は偉大で深いのか、今も社の隣、滝と本殿の間には青岸渡寺というお寺が建っています。
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神社の見晴らし台から、仏塔越しに神聖なる滝を見るのも不思議な構図ですが、これが神仏分離以前の本来の日本らしい構図なのかもしれません。

ところで、全く余談ですがこの手の神社には縁のある軍艦の展示があることがしばしば。
那珂川ほとりの大洗磯前神社に軽巡「那珂」の慰霊碑があるのは今流行のわかりやすい例でしょ。
那智山といえば艦これでお気に入りの重巡「那智」さん。関連の文物がないものかと内心期待していたのですが……残念ながら、どうにも見当たらなかったことだけ、ここに記しておきます。

雨が小康状態になったらお寺に参拝してから茶屋で一休みして、那智の滝の方も参拝に。
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なんの前知識もなく訪れてみると、そこにあったのは工事中の滝という予想外の光景です。
最近、式年遷宮や社殿の補修やら何やらと、工事中の神社に出くわすことはしばしばでしたが、まさか社殿のないココで出くわすとは予想だにしない衝撃です。
水害とやらでやられた足場の修復なのだとか。「水神さんが水害とか!」とツイッターに書き込もうとしたら、にわかに雨脚が強くなったので、罰当たりな煽りはよくよく考えてからした方が良いのかもしれません。
懲りずに拝観料を払って滝見台まで行ったのですが、ここでツイッターに件のつぶやきを残したら、戻りがけに石段で足を滑らせかけたのはきっと偶然です。

滝見の後は参道を経由して大社前のバス停へ。
時刻は16時半を回ったぐらいだったのですが、参道沿いの土産物店は軒並み閉店済み。
帰りがけに今宵の酒を……と思っていたのですが、見事に当てが外れて雨のなか、のんびりとバス待ち。トタン屋根を雨が打つ音を聞きながら、山並みにかかる雲を眺めてると、本当に山奥まで来たんだなと風情を感じて悪い気はせずに済みました。
勝浦の中心街へ戻ったあとは、幸いに開いていた土産物屋さんで物資買い出し。随分のんびりとしたアバウトな応対のお店の方に面食らいましたが、買物金額の計算を一緒に確認したり、折角だからとオマケを付けてもらったりと、個人経営のおおらかさが楽しくなるお店で、お酒の調達完了。

買い出しの次は夕飯。適当に町中を回って見つけた飲み屋へ入ってみると、驚いたことに座敷席は殆ど予約で埋まっており、私ら2人はカウンター席へ。
地場の刺し身とビールを注文してから、メニューを確認するとくじら料理やマグロを使った変わり種がチラリホラリ。
折角なのでと、クジラの竜田揚げやベーコンとおばきに、マグロの血合いの竜田揚げや”何かの”南蛮漬けなどなど、普段は食べれないものを和歌山の地酒と合わせて注文です。
クジラは相変わらずなんとも言い難いサッパリ感がありましたが、今まで食べた中では一番美味しかった次第。流石は捕鯨の本場といったところでしょうか。同行の下宿生は随分と気に入ったようでありました。
血合いの方は初めての代物でしたが、これまた割とさっぱりしてて美味。他の料理も美味しく、なかなか辺りのお店だったなと思いつつ、改めて店内に目を向けると、そこは席は全て埋まっているにも関わらず時折新しいお客さんが来ては残念そうに帰っていく繁盛店ではありませんか。

どうにも運が良かったようで、絶妙なタイミングで滑りこむことが出来た模様。今回の旅行の最上の戦果だったのかもしれません。
酒も美味しく、気を良くして随分と飲んでしまったのもしょうが無いことです。

気持よく飲んで酔ったら、その後はこの日の温泉宿へ。
素泊まりプランで早々にチェックインしたら、さっさと荷を解いてすぐさま露天風呂へ。
真っ暗で景色もへったくれもありませんでしたが、海に面した解放感に浸りながらお風呂はいいものです。
何故か他にお客さんもおらず貸切状態だったので、広いお風呂で久しぶりに泳いでみたりとちょっとしたマナー違反もしてしまいましたが、致し方ないことです。
風呂あがりは、部屋で二次会をしながら翌日の作戦会議をして日をまたいでいきました。


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