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月曜備忘録

東奔西走したり、近場をさまよったり、お家でぐったりしたり……週末の所業や所感を記録する場所(旧名:兵站の鬼を目指して……)


突貫石見訪問

忙しさも板について、諦観の念が強くなりはじめた今日このごろ。
耐えるか、逃げ出すか……動悸に苛まれながら、ただそれだけを考えていれば、平日は過ぎていってしまいます。

そんな日々の中でふと話題にのぼったのが、フォロワーのしろかえる氏がそろそろ引越すとの話題です。
仕事の都合で島根県内を転々とする彼ですが、引っ越しの度に口実を作って遊びに行くのが恒例と化していました。
ところが現住地に越してきてからは、既に1年ほどが経つのに未だ遊びに行けていません。
彼の住まう島根の西端、益田市など、こんな口実でもなければ一生行くことも無いことでしょうに……! 急いでいかなければなりません。


そういう次第で早急に都合をつけて、電車の時間を調査。ギリギリ1泊2日でも行って帰れそうなので、今週末は急遽島根まで遊びに行くことにしました。

朝一番に家を出て、新幹線で西へ一路。新山口駅で山口線の特急に乗り換えて、出発から7時間ほど。
しろかえる氏との待ち合わせ場所、島根県の津和野駅に到着です。
2018_05@石見観光010 2018_05@石見観光013
山陰の小京都と名高き山間の小さな町は、駅から風情があり趣ある列車が停まっています。

そんな訳で順当に駅でしろかえる氏と合流したら、駅近くの定食屋で“うずめ飯”なる郷土料理を食べてから街歩きに出発です。
2018_05@石見観光026 2018_05@石見観光031
かつては津和野藩の城下町として、また山陰と山陽を結ぶ交通の要所として栄えた津和野町。長州藩に隣接する立地のため、幕末には多くの人材を中央に送り込んだそうです。
その後、経済交通の流れが変わってしまい、開発の波に取り残されてしまったがため、今も幕末から明治期の町割りや建物が残る風情ある観光地へと変貌を遂げています。

街並みの真ん中を抜けて道なりに北西へ向かえば、その先は町を見下ろす山の斜面に境内を構えた太鼓谷稲成神社の参道です。
日本五大稲荷の一つとして、珍しく“稲成”の字を当てるイナリ神社。中腹の本殿へ向かう階段は伏見稲荷を思わせる程の立派な千本鳥居に飾られています。
2018_05@石見観光042 2018_05@石見観光052
頂上部の社殿もなかなかに立派で非常に良い雰囲気。振り返れば街並みも一望のもとに見下ろすことができます。
折よく列車が来たのですが、葉っぱの影に隠れてしまったのが惜しいところ。模型のような街並みに2両編成のディーゼルカーが映えますね。
2018_05@石見観光056 2018_05@石見観光059
麓に戻ったら、折角なので隣接する弥栄神社にも参拝。本来、こちらの方が古いなんて話もあるそうですが……風情があって良いですね。
弥栄神社から街並み歩きに戻ろうとしたタイミングで、今度はSLやまぐち号の出発に遭遇です。
駅までは遠いので、見通しの効く踏切に陣取って勇姿を拝みましょう。
2018_05@石見観光074 2018_05@石見観光077
黒煙を吐き出し、力強く駆け抜けるSLもなかなかに魅力的ですが、走った後の煙たさもまた強烈。観光で眺めるには楽しいですが……日常となれば「鉄道無煙化」が推し進められたのも仕方ないことのように感じてしまいます。

そんなこんなでフラフラしていれば、意外といい時間。町並み歩きもそろそろ十分かなと思ったところで、不意に路地裏の方から楽しげな重低音が聞こえてきます。
周囲を見やれば、どうやらお寺のような建物から音が流れてくる様子です。
葬式か縁日か……と思って見に行けば、意外な人の多さと妙に格好良いポスターが目に入ります。
2018_05@石見観光085 2018_05@石見観光088
「妙壽寺功夫」「お寺でディスコ」「Shinran's Birthday Party」「Buddhadarma and good music」……パワーワードのオンパレードで、無駄に格好いいデザイン、圧倒的な情報量。ぐうの音も出ないほどの説得力です。
何をいいたいのかわかりませんが、なんだか楽しそうであることだけはよくよく伝わり、この日一番のインパクトでした。

その後は郷土資料館を巡ったり、一押しのジェラート店へ行ったりしてから津和野を撤収。しろかえる氏の車で一気に益田市街の彼の家に向かいます。
荷物を置いたら、そのまま飲み屋さんへ。日本酒と海鮮を楽しんだら、彼の家へ戻ってアニメを垂れ流しつつアニメを眺めて夜を迎えました。


翌日は帰りの時間の都合もあるので、少しだけのお出掛け。柿本神社の総本社、高津柿本神社に参拝して御朱印を頂戴します。
2018_05@石見観光123 2018_05@石見観光119
柿本神社は歌聖柿本人麻呂を祀った神社。益田市周辺にはこの地で人麻呂が没したとの伝承が残っているそうで、その霊を慰めるために祀られているのだとかなんとか。
伝承の真偽は不明ですが、往古から栄えていたことだけは確かな土地。そういう可能性もきっとあることなのでしょう。

ふらりと神社を巡ったら駅前で昼食を摂り、少しばかり海までドライブしてから益田駅に戻り、しろかえる氏とはお別れの流れに。
来た道を戻るように山口線の特急に乗り込み、新山口経由で関東へと帰りました。


突貫行の津和野・益田旅行、普通であれば萩石見空港を使って空路で向かうのが常道なのでしょう。
あまりに突発すぎて鉄路にしてしまいましたが、益田にいたっては片道8時間半……東京基準で東北に向かえば室蘭あたりまで行けてしまいます。
飛行機ならベトナムを越えてタイかインドか……日本が広いのか、飛行機が凄いのか、思いつきにしては随分遠くへ行けて満足です。

宅飲みの週末

今週も平日をなんとか乗り切って迎えた週末。
好天に恵まれたお出かけ日和となったのですが、幸か不幸か、土日もお出かけせずに千葉県内で大人しく過ごすことになりました。
理由は明快、客人が来訪する予定となったからです。


そういう訳で、土曜日はフォロワーの朔氏、ヘク猫氏が自宅に来ることになりました。
土曜の日中は彼らと合流するため、まず木更津のアウトレットモールへ。
アウトドア用品の購入を検討したりしつつ、しばらく過ごしてからバスと電車を乗り継いで我が家へとお招きする流れになりました。

駅前のスーパーで食材とお酒を買い込んだら、5年ぶりくらいになるであろう我が家での宅飲みの時間です。
アニメを垂れ流しながら、だらだらと酒を飲みつつ肴を作る会。今季イチオシの謎アニメ「ウマ娘」やお約束の「ARIA」まで、適当に流し見しながら、夜が更けるに任せます。
久しぶりに午前3時頃まで飲んで過ごし、気付けば狭い部屋に3人で転がるようにして寝落ちしていました。


翌朝は見事に二日酔いに苛まれて、起き上がれたのは11時過ぎのこと。酷く弱い有様です。
どうにか起床を成功させたら、今度は不調と言えども家にはあまり居たくない気分。
雲ひとつ無い青空と、お風呂に入りたい欲も相まって内房線を南下し、少しだけお出かけです。
保田の銭湯まで出張って、一服した後に遅めの昼食を食べてから海辺を散策する流れとなりました。


久しぶりに学生時代のような過ごし方をして、日没前には帰宅して週末は実質終了です。
昔はこんな風に雑に過ごしたよな……と不思議な懐かしさのあった2日間。
良いリフレッシュになった――と言いたいところですが、懐かしさに囚われてしまい、気分はやはり月曜日が恐怖の対象です。
そろそろ1ヶ月半。本来なら新しい環境も慣れて然るべき時期なのでしょうが、なかなか慣れることができませんね。

奥多摩野営の話

1年で最も過酷な連休明けの1週間をどうにか生き延びて迎えた5月2週目。
この週末はかねてより計画していた奥多摩キャンプを敢行です。

大学時代の友人を誘い、荷物を整えたら車を転がして、レッツドライブ!


まずは親の車を失敬して拝島駅にて友人連中と合流です。
荷物と友人でパンパンの車でスーパーとホームセンターの買い出しを済ませたら、多摩川を遡上すること小一時間。
奥多摩湖から少しだけ裏の沢筋に入った水根沢キャンプ場が今回の宿営地となります。

気さくで少し大雑把なオーナー夫妻の運営する、沢筋の小ぢんまりとしたキャンプ場。到着早々、ワイヤー1本で構成された見てるだけで不安になる荷物運搬リフトが登場し、ワクワクが止まりません。
2018_05@奥多摩キャンプ001 2018_05@奥多摩キャンプ005
沢へ降りる下り坂には貼り付くように手作り感溢れるロッジが点在し、独特な雰囲気を醸し出しています。
そして、テント場のすぐ脇は心洗われるような美しい渓流です。気が向いたらすぐおりれるのも素晴らしいところですね。
2018_05@奥多摩キャンプ007 2018_05@奥多摩キャンプ011
そういう次第で早々に設営しましょう。久しぶりにハンモックも登場です。

ここまで準備が整ったら、後はお酒片手に遊ぶだけでしょうか。
沢にビール缶をそれっぽく配置して記念撮影をしたりして遊びます。
2018_05@奥多摩キャンプ022 2018_05@奥多摩キャンプ054
このキャンプ場は昨今には珍しく直火もOK。石組の竃を作って焼き網でキノコとかお肉とか焼いたりしてやれば、それだけでビールが捗ってしまいます。
スキレットでアヒージョを作ったり、エビを焼いてみたりと好き放題やっていると、不意にオーナーさんから「たけのこ掘りに行かないか」とのお誘いが舞いこんできました。
どういう文脈なのか今ひとつわかりませんが、面白そうなのでふたつ返事で着いていくことに。
つるはし片手に裏の山に登り、芽生えたばかりのたけのこを探したら、根本を少しだけ掘り返してつるはしでもぎ取ってやりましょう。
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収穫したたけのこはアルミホイルで包んで焚火へ投げ込んで柔らかくなるまで加熱……。
採れたて焼き立てのホクホクしたたけのこは、スライスして醤油につけただけでも最高に美味。こんな楽しみ方があったなんて、知りませんでした……。

そんなこんなで宴は日が沈んでも続きます。
2018_05@奥多摩キャンプ075 2018_05@奥多摩キャンプ079
懐中電灯の光を頼りに焚火を楽しみ、肉をバラして酒が進みます。

ふと気が向いて満天の星空を堪能したりしながら過ごしていれば、時刻はいつの間にやら日付が変わりそうな頃合いまで。
2018_05@奥多摩キャンプ092 2018_05@奥多摩キャンプ097
テントの中で“ノイ”というカードゲームに興じて、もう一杯呑んだら各自眠りについていきました。

翌朝は友人の1人、元下宿生が先行して帰る必要があったので、早起きして朝から彼を連れて奥多摩駅まで一往復。
その後はテントに戻って二度寝を味わい、気がついたら8時半を過ぎてしまいました。
キャンプに行くと早起きになる……そんなのは気のせいだってことですね。
朝食を食べてからテントを撤収したら、頃合いを見てキャンプ場を離脱です。
去り際、オーナーさんから飲み物を差し入れていただきました。何から何までホスピタリティ溢れた対応で、ありがたい限りです。
また機会があれば訪れたいところです。
2018_05@奥多摩キャンプ101 2018_05@奥多摩キャンプ108
キャンプ場からは奥多摩周遊道路をぐるりと巡って、月夜見山を経由して秋川渓谷側へ。
数馬地区の蛇の目温泉で今週の温泉です。
2018_05@奥多摩キャンプ113 2018_05@奥多摩キャンプ118
東京都で唯一、秘湯を守る会に登録されている温泉宿。母屋は重要文化財指定もされている歴史ある温泉です。
露天ではないですが広めの窓の向こうから目一杯の新緑が飛び込み、山の緑を満喫できる良い温泉です。
昼食を摂れる食堂も併設されており、広々とした畳敷きの上に趣あるテーブルを配置したモダンな雰囲気が、また旅情をそそります。
都心から2時間ほどの距離でこの風情。バスでも来れるそうなので、そのうちうっかりとのんびりしに来ても良いかもしれません。


そんなこんなで風情を満喫しながら蕎麦を手繰ったら、帰路の時間です。
秋川沿いに下って徐々に都会に戻り、拝島駅で現実に直面しながら解散となりました。

新緑を満喫する良いキャンプで過ごした週末。リフレッシュした――と言いたいところですが、帰宅してしまえば、現実に打ちのめされて動悸が止まらくなるのですから、労働はやはり絶対悪なのでしょう。
今週も強く乗り切って、次の週末を楽しみにしましょう。

「賭博師は祈らない」を追って

久しぶりにGWが真っ当な連休となった2018年。異動して初めての好事と言えるかもしれません。
テンションが上ってしまい、うっかりと足元を見て高騰する国際線の航空券を掴んでしまいました。

当初の渡航候補はモロッコは世界遺産都市フェズ。初めてのアフリカ大陸か?! とワクワクしながら航空券を検索したのですが、残念ながら日程が噛み合わずに断念せざるを得ない結論に。
次に思い描いたのは東洋と西洋の交差点トルコはイスタンブール……でしたが、これもなかなかどうして手頃な航空券がありません。

なんとはなしにタイムリミットが迫る中で思い起こすのはとある格言です。
「第三善を戦場に送れ。次善は遅れる。最善はついに完成しない」とは、イギリスに防空レーダー網を気付いた技術者の言葉です。
予算内で飛べる興味深い都市は――と検索エンジンを叩けば、ヒットしたのが何の因果かイギリスはロンドンのヒースロー空港行きのチケットでした。

奇しくも去年から「賭博師は祈らない」が個人的大ヒット中。作中に描かれたロンドンにバースと、むしろなぜ思い付かなかったのかと不思議なほどです。
これは行くしかない流れでしょうと、即断即決して手配してしまいました。
航空券の手配は一大事ですね。


斯様な次第で迎えた連休初日の28日は秋葉原で大学の友人連中と昼酒をキメてから、その足で大阪へ。
そう、今回の便は久しぶりの関空発着便です……これが安かったんです、仕方なかったのです。
夕方から大学院時代の友人と合流して、夜が深まるまで積もる話を散らしながら飲み明かして、天王寺の宿で一泊。
翌朝は少しばかりお酒が残る頭で関空へと向かい、タイ国際航空のバンコク便に乗って外つ国へと飛び立ちました。

飛び来るタイはバンコクのスワンナプーム国際空港。ここでロンドン・ヒースロー便まで約9時間の乗り継ぎです。
折角なので小1時間ほど入管に並んで入国し、お外を観光としましょう。
バンコク市街まではアクセス鉄道で30分ほど。本数もそれなりに走っているので、安心して遊びに行けます。
2018_05@ロンドン等々045 2018_05@ロンドン等々055
空港アクセス鉄道の終点Phaya Thai駅近くに、在来線が見えるレストランを見つけたのでシンハーで一杯。
フライドライスは美味しかったのですが、本場のトムヤンクンは酸味と辛味とパクチーの強烈な味わいにアテられて完食できなかったのが心残りでしょうか。
程々に満喫したら、空港に戻って有料ラウンジに課金してシャワーを浴びてシャツでも汗ばむ真夏の如き熱気を流します。
一息着いたらいよいよロンドン便に乗り込む時間になりました。
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10余時間の空の旅は最初だけ映画を見たものの、その後はひたすら眠って体調を整え、目覚めた頃にはイングランド上空を飛んでいる具合になりました。


さて、ほぼ丸1日以上かけて辿り着いた憧れの英国、入国審査を抜けて地下鉄に揺られロンドン市街に到着したのは午前11時の少し前と行った頃合いでありました。
到着して最初の感想は「寒い!!」の一言でしょう。高緯度地域とは言え、暖流の加護の下、比較的温暖なはずと認識していた西欧一帯。
降り立ってみれば降りしきる雨に強い風、吐く息は白く凍える冬の有様です。
現地民と思しき方々も寒そうにしていたことから、季節外れの寒さと認識できたことだけが救いでしょうか。
春先装備の私にとっては、外に長居する心も折れて、まずは朝食の確保も兼ねてカフェに入るより他にありませんでした。
ローストビーフのサンドイッチとミルクティー。観光客然としたチョイスながら、最高に救いを感じるひとときとなりました。
2018_05@ロンドン等々083 2018_05@ロンドン等々084
ティータイムで一息入れて正気と元気を取り戻したら、いざこの日の第一目的地にしてロンドンでの最優先目標、大英博物館へ向かいましょう。
路地を1ブロックほど専有する、中国の博物館もかくやと言わんばかりの大行列に並んで20分ほど待ったら、いよいよ世界最大級の博物館を見物です。
2018_05@ロンドン等々086 2018_05@ロンドン等々089
英国紳士が数百年掛けて世界中から掠奪した世界の至宝の数々です。
かの名高きロゼッタ・ストーンもその収蔵品の一つです。
3つの言語で書かれた石碑と認識していたので、もう少し大きいものかと思っていたら、随分と可愛らしいサイズですから驚いてしまいます。
こういうのも現地に行って実物を見てこそ知れる面白さでしょうか。
アジアから中近東、アフリカに到るまで世界中の古代遺産が目白押し。「教科書に写真が載ってた」と言いたくなるようなものが沢山ありました。
2018_05@ロンドン等々115 2018_05@ロンドン等々202
また18世紀“発展と好奇心の時代”をモチーフにした展示スペースもありました。ちょうど、「賭博師は(略)」の時代だなと関心しながら見物します。
この時代の博物学的な展示手法は、東京駅前にあるオシャレ博物館の展示手法にも通じるレトロ感を醸し出しています。
まさに博物館が博物学をしていた時代だったのでしょう。
なんやかやと17時近くまで4時間近く居着いてしまい、他の観光スポットに寄る暇もないまま夕飯時を迎えてしまいました。

仕方ないので、一旦は宿に荷物を置きに行ったものの、外は流石に高緯度地域だけあってまだまだ明るいです。
気付けば博物館でワクワクしている間に、外は天気も回復してきてキレイな夕日が期待できる空模様になっていますしね。
2018_05@ロンドン等々273 2018_05@ロンドン等々287
ビールを飲むにはまだ気分が乗らないので、夕景・夜景巡りに繰り出そうとテムズ川沿いへ向かい、無為に時間を潰して日が沈むのを待つことに致しました。
呑気に過ごしすぎて日没を見送った頃には時刻は21時過ぎ。一周回って夕飯を食うには手遅れな頃合いと感じ、宿のバーコーナーでビールを舐めて、この日は就寝となりました。


イギリス2日目の朝は宿に近いロンドン・パディントン駅から、名物の遅延する長距離列車に乗って少しお出掛けです。
向かうは西へ特急で1時間半ほどに位置するバースの街です。
2018_05@ロンドン等々308 2018_05@ロンドン等々313
バース行きの切符を手配したのは良いものの、電光掲示板を見ても今ひとつどれに乗れば良いのかわからなかったのはご愛嬌。
しばらく眺めてようやく、下段に停車駅が書かれていることに気付いたのですから、勘もだいぶ悪くなったものですね……。

この日は好転に恵まれ、車窓には長閑な郊外の光景が広がります。
さながら“世界の車窓から”のような風景を楽しみながら、あっという間の1時間半で下車駅、バース・スパ駅へ到着です。
2018_05@ロンドン等々321 2018_05@ロンドン等々329
バースははるかケルトの時代から温泉が湧出する土地として知られたイギリス有数の観光地です。
ローマ時代の温泉の遺構や、温泉が再開発された18世紀の歴史的街並みが合わさって、街全体が世界遺産にも指定されているイギリス屈指の歴史都市でもあります。

もっとも、ここを行き先に選定したのは「賭博師は祈らない」の影響の方。作中では3巻の舞台となり、18世紀のこの街を舞台に陰謀と賭博が横行します。
作中に登場した建造物や地形がそのままと言っていい状態で現存するのですから、これはもう立派な聖地巡礼ですね。

最初に向かったのは観光の目玉であり、地名の由来ともなったローマ時代の温泉。そのままズバリの世界遺産ローマン・スパです。
現在の大浴場を囲うデッキは近代にローマ風を意識して建設されたもの。ローマ時代には遥かに高いドームで覆われていたのだそうです。
2018_05@ロンドン等々356 2018_05@ロンドン等々445
ローマ時代の温泉施設はローマの衰退に伴って地中に埋もれてしまい、発掘されたのは17世紀頃のこと。
開放的に見える現代の大浴場も、往年には地上にあったそうですが現代では半地下と言った方が適切な水準にあります。
そんな地の下にはローマ時代の浴場遺構が今も埋もれており、一部は博物館として整備され見学することができます。
精緻なレンガ積みや排水路、壮麗な石工の神殿跡や故人が忍ばれる墓碑に呪いのタブレットまで。ローマ時代の息遣いを感じられる展示が多数並び、見応え充分な展示です。
流暢な日本語の音声ガイダンスも無料で貸与されるので、その気になればいつまでも古代ローマのロマンに思いを馳せることができてしまいます。
2018_05@ロンドン等々466 2018_05@ロンドン等々483
閑話休題。ローマ文明の偉大さに本題を見落としそうになってしまいますが、一応の目的は聖地巡礼です。
18世紀頃には再興され開発された温泉のいくつかが現役の入浴施設として再利用されていました。
作中でも度々登場し物語の転換点となる展開が繰り広げられたキングスバスは、本来は源泉が湧く場所でありローマの時代には聖なる泉でもあったとかなんとか。
解説や情報が混乱しているため、この遺構がまさしくキングスバスなのか、今ひとつ自身が持てませんが……英国貴族はここで湯浴みをしてた……そう観るだけでもロマンというものです。

ローマンスパから市中へ戻れば、昼食を挟んで街並み散策へ。
2018_05@ロンドン等々519 2018_05@ロンドン等々523
舞踏会や賭場の舞台となり町の再開発の象徴とされた“アッセンブリールーム”は、今も同名のままファッション博物館として現役です。
往年の栄華を見学できるそうですが、少々時間の都合もあってパスしたのは惜しいことでしょうか。

貴族のための集合住宅、ロイヤルクレセントも観光地の一つ。半円状に街路を囲った長大で壮麗な住宅はちょっと何を思って設計したのか謎ですね。
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今でも現役だそうで、1号室以外は住人がいるのだとか。この辺の建物の耐久性の高さは冷涼で地震の少ない土地柄ならではといったとこでしょうか。

ちなみに1号室は18世紀貴族の生活を垣間見ることのできる博物館として整備されています。
2018_05@ロンドン等々541 2018_05@ロンドン等々549
優雅な生活を再現した調度品の数々から、往時を忍ばせる風俗画まで数多く展示されていて、これも興味深いです。
半地下の部分には最上級に裕福な家庭に置かれるという家政婦長の職位の部屋や、女中の寝所も兼ねた台所まで往時を再現して展示されています。
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解説に曰く、当時の貴族のなかには本来の領地の屋敷とは別に、都市部においては集合住宅を保有して居住していた者もいたのだとかなんとか。
あまり想像できない概念ですが、文化が違えばそういうものなのでしょう。
集合住宅と言えど、広く快適そうな空間には驚くばかりです。

他にもバースの街は往年の街並みが随所に遺り、散策するには魅力は十分でしょう。
写真は取り忘れてしまいましたが、作中に登場した地名もしっかりと抑えて聖地巡礼もバッチリです。
2018_05@ロンドン等々591 2018_05@ロンドン等々647
エイボン川の水面でしばらく一息入れたら、夕飯時も近いので撤収することにします。

ロンドン近郊列車をぼんやりと眺めながら復路の特急列車でロンドンに帰着。
2018_05@ロンドン等々670 2018_05@ロンドン等々674
フィッシュ・アンド・チップスで一杯キメてから、宿に戻ってもうしばらくビールを舐めて、夜が更けるのを眺めていきました。


イギリス3日目はロンドンらしい観光をする日にすることに。
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名前くらいは聞いたことのあるウェストミンスター寺院に、現在修復工事中のビッグベンとガイドブックでとりあえず観る光景を消化します。

また、イギリスと言えば大英帝国。19世紀末には七つの海に覇を唱えた海洋世界帝国です。
そんな訳で帝国戦争博物館も見学します。
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WW1前夜の世界情勢から、現代にかけての軍事に関する展示が所狭しと並べられ、ミリオタなら一度は見学したい展示揃いです。
個人的な趣味としては特にWW1の展示が非常に興味深い限りです。
沢山写真は撮りましたが、あまり好き好んで公開すべき類のものではないかなと、思うところもあるので割愛します。

帝国戦争博物館の後は30分ほど街を練り歩いて、その分館に位置づけられる軽巡洋艦ベルファストを見学します。
テムズ川に停泊するWW2時代の武勲艦。アズールレーンで最強メイドさんとして一躍人気ものになってしまいましたし、いいタイミングですね。
2018_05@ロンドン等々830 2018_05@ロンドン等々835
WW2におけるイギリスの主要な作戦に参加した後、朝鮮戦争でも艦砲射撃を実施。その後も訓練艦として任務を全うして、今もテムズ川で英国海軍の栄光を伝える偉大なる艦艇です。
そもそも外洋航行用の船が川を航行できるというのが、日本では考えにくい概念ですが……テムズ川は可航河川、流石ですね。
2018_05@ロンドン等々908 2018_05@ロンドン等々954
艦内も比較的自由に見学でき、弾薬庫のハンモックや機関室、挙げ句は砲塔内部まで見学できてしまいます。
英国式海軍食堂があまり美味しそうに見えない色使いなのは、何とも流石だなと言った印象ですが……そんな日もありましょう。

戦争博物館とベルファスト、想定よりも興味深い展示が多く長居してしまい、気付いたときには16時を回っていたのは驚きです。
最後の本命、ロンドン塔も見学したかったのですが閉館はなんと17時半とのこと。受付でチケットを買おうとしたところ「あと1時間で閉まる、2~3時間はかかるからやめておけ」との何とも親切で大きなお世話な忠告を受けてしまいました。
押し切っても良かったのですが、入館料も29ポンドとなかなかいい額だったので、素直に従って外観からだけ見学することにしました。
2018_05@ロンドン等々1069 2018_05@ロンドン等々1074
「賭博師は(略)」の作中では、まだ博物館ではなく動物園として一般に開放されていた時代。19世紀に動物類はロンドン動物園に移されてしまったそうですが、当時を偲ぶ遺構は収蔵されているそうなので、やはり行くべきだったかも知れませんね。

代わりに余った時間でタワーブリッチの内部を見学です。
2018_05@ロンドン等々1059 2018_05@ロンドン等々1093
19世紀末の偉大なる建造物にして、巨大なる現役の跳ね橋です。
今では跳ね橋の機構そのものは電動化されているのですが、その建造当時の蒸気機関は現在でも稼働状態にあって見学することができます。
見るものを圧する鋼鉄の力、有無を言わせぬ蒸気機関の魅力を堪能することができるので、この見学も悪くないかもしれません。

タワー・ブリッジ見学を済ませたら、最後の夜は「賭博師は(略)」の1巻の舞台となったイーストエンド方面へと足を伸ばします。
ロンドン旧市街とも言うべきシティ地区の東の外れ、言うなれば下町といった風情の地区ですが昨今は再開発が進んですっかり新進の町並みになってしまい、ガイドブックでもイチオシの観光スポットになっているこの一帯。
それでもふらりと歩いてまわれば……なぜかどこでもドアがあったのは、未だに理解が追いつきません。
2018_05@ロンドン等々1112 2018_05@ロンドン等々1118
ちょっと薄汚い石畳の路地と酒場、暗い時代の面影を感じるようですが、いたって陽気に酒が酌み交わされていたので現代は本当に治安がいいですね。

帰りは少し回り道をしてキングス・クロス駅やパディントン駅の裏手の運河を巡りながら宿に戻りました。
2018_05@ロンドン等々1128 2018_05@ロンドン等々1136
欧州は運河の文化の地域。大陸だけでなくイギリスでも内陸に運河が張り巡らされているとは物の本で知っていましたが、実際に目の当たりにすると、やはり物珍しい感じがします。
船でできた本屋や飲み屋、船上居留民の実在も確認して、世界の広さを思い知らされます。


そんなこんなで4日目最終日はイングリッシュ・ブレックファーストを食べたら、そのまま後ろ髪を引かれながらもヒースロー空港へ。
2018_05@ロンドン等々1140 2018_05@ロンドン等々1150
来た道を戻るように、バンコク経由で関空へと帰りました。

関空から少し寄り道して、大阪城公園にてフォロワーのAliceさんと餃子フェスでちょい飲み。
2018_05@ロンドン等々1154 2018_05@ロンドン等々1155
新幹線に乗って静岡の親の実家で残りの連休を過ごして、過酷な連休明けを迎えることになりました。


連休明けからフル稼働で元気にお仕事……信じ難い社畜根性にやはり馴染めないものを感じて今に至ります。

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社会的圧力に負けて働き始めた巫女好き提督。2年かけて回復したSAN値を瞬く間に失い、工場街のおんぼろアパートでサバイバルなう。

何かにつけて神頼みする近所のお稲荷様に感謝

個人的リンク

私が勝手に(無断で)貼ったリンクもあります……。 どうか、ご配慮願います。

分類……してないなぁ?

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