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月曜備忘録

東奔西走したり、近場をさまよったり、お家でぐったりしたり……週末の所業や所感を記録する場所(旧名:兵站の鬼を目指して……)


そうだ、古都に行った・その1

梅雨らしいジトジト雨もあまり感じぬまま、いつの間にやら強烈に蒸し暑い日が続くようになった7月中旬。
部屋のPC前に座っているだけでも、じっとりと汗が滲んでくる有様に盛夏の到来を実感します。
もう少し待てば、セミもうるさくなることでしょう。


その1・その2
日記は遡って、微妙にすっきりしない空がサウナのような空気を漂わせた14日の土曜日のこと。
午前中に関西での諸用件を済ませたら、修学旅行以来となる近鉄列車に乗り込んで、向かったのは橿原神宮前駅です。
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橿原神宮前は名前の通り、橿原神宮なる神社の門前駅。
すぐ目の前から参道が始まるのですが、それとは別に飛鳥への玄関口の要素も兼ね備えた交通の結節点。
そして飛鳥と言えば大和三山をめぐるサイクリングです。

そんな訳で駅前の小さな写真屋兼業(?)のレンタサイクル店が目に入ったのでとりあえず入店。
特に何も考えてなかったのですが、丁寧に地図を出しておすすめルートを教えて下さったので、それに従うことに決めて出発進行です。

はじめに向かったのは駅前すぐの橿原神宮。
実のところ、それほど古い神社でもなく明治期に入ってから神武天皇の宮殿跡と伝えられる土地に創設されたのだとか。
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鬱蒼とした森やいい知れぬ神秘感はないですが、綺麗に整備された広々とした境内と大きな拝殿は立派の一言。
こういう荘厳な建築美を味わうのも、悪くないなと思いつつ、ふらりと境内や摂社を一巡り。

裏手に少し行った神武天皇陵にも参拝したら、進路を東へ向けて飛鳥地域へ向かいましょう。
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橿原の考古学研究所付属博物館を見物してから、元薬師寺跡を経由して一路、東方の飛鳥資料館方面へ。
道中は絵に描いたような田舎地帯。
田園地帯と如何にも古そうな集落、思い出したように現れる新興の住宅地がモザイク状に散らばり、良く言えばのどかな雰囲気。
要所に立つ少し塗装の禿げた案内板が、ここが有数の遺跡地帯であることを思い出させます。
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ちなみにこの日は、昼から走り始めて以来、外の気温は上昇の一途。
段々と晴れ間も見え始めて、夏の陽気は気持ち良いのですが滝のような汗が止まりません。
水のようにサラサラした汗がとめどなく流れ、久方ぶりに健康的な運動をしている気分になります。

南北に伸びる道を”雷”と名のついた交差点で東に曲がり、真っすぐ行った向こうがお待ちかねのクーラーがある建物……もとい、飛鳥資料館です。
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入場料を払い、展示物を見ながらクーラーを浴びてホッと一息。
この日は残念ながら展示物の半分が改装中で見れなかったのですが、何はともあれ助かります。

休憩ついでに向かいの葛を使ったお店で遅めの昼食も。
そういえば、飛鳥から少し南に行った吉野は葛の名産地だったそうですね、あまり奈良の食べ物は知らなかっただけに、こういう出会いで覚えることもよくあります。
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ちなみにメニューは葛うどんととろろご飯のセット。
流石に葛のお店だけあって、デザートの葛餅が逸品です。次に機会があったら葛まんじゅうと葛湯も食べてみたいところです。

一息ついて体力を回復させたら、進路を南に変えていよいよ飛鳥路です。
万葉集にも名を残す集落や、古から続く祠を横目に自転車を漕ぎ、引き寄せられるように神社に到着です。
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日本書紀にも記述のある古社、飛鳥坐神社は意外とこじんまりとした印象。
もっとも周囲を森に囲まれた斜面に建つだけに、境内の広さは今ひとつ判然としないところ。
奥に向かうと本殿の裏に摂社や奇妙な形の石を祀った広場があったりと、なかなかどうして面白いところです。
ドカッと陽の照る夏日でも、何となく涼しい雰囲気でしたし、季節と時間を選べばもっと神秘的な空気を味わえるのかも知れません。
余談ながら、社務所に銅鐸が吊るしてあったのには面食らいました。
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ちなみに門前の集落も、古式然とした落ち着いた雰囲気がありいいところ。
門前町のようなお土産物屋さんの並ぶ光景も嫌いじゃありませんが、こういうのも里のお宮といった風情で良いものです。

飛鳥路は更に続いて流れるように酒船石や亀形石造物を見学。
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この辺りの石造物は歴史の教科書で写真を見ても、今ひとつピンと来なかった代物立ち。
実物を見れば何か印象も変わるかとも思いましたが、本物を見てもやっぱり妙な形の石そのもの。
飛鳥人はこれをどんな風に使ったのか……想像すれば古代史のロマンそのものなのでしょうが、私にはまだまだ妄想を膨らませるための知識が足りないみたいです。

折角なのでそのまま初級者向きの不思議建造物、石舞台古墳へ。
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後代に盛土部分が失われたとかで石室部分がむき出しとなった有名な古墳です。
さぞ大きいのだろうとは思っていましたが、実物を見ると構成される石は人の大きさを優に超えるものばかり。
想像以上だったことに嘆息が漏れるばかりです。
写真や本で知った気になっていても、やっぱりスケール感はホンモノを見ないとダメですね。
作り方の説明書きもありましたが、本当に人力で運んだのかとニワカには信じられない程でありました。

そんなこんなで飛鳥路を満喫していたのですが、何分にも午後から動き出したので、持ち時間は時間は少なめでした。
全てを回り切らないうちでしたが、時計はまもなく17時を指し示しているのでこの日は撤退することに。
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道すがらにお寺や亀石を眺めながら北西に戻ります。

時間切れなどと言いつつも、岡寺駅のすぐ近くで妙に惹かれる小さな神社があったので、ちゃっかり寄り道はしてみたり。
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何も知らずに寄ったのですが、実は奈良時代の文献にも載った歴とした古社だったりするので、こういう土地は侮れません。


斯様な次第でどうにか無事に自転車の返却も済んで、再び近鉄電車に乗車。
もっとも、このまま明るいうちから撤収では気が済まないというもの。
二駅隣りの八木西口駅でさっと下車して、観光はエクストラステージです。
向かったのは駅から歩いて5分ほどの所にある今井町と呼ばれる一角。
江戸以前から続くとあるお寺の門前町にして、江戸時代には商業都市として栄えた歴史的建造物群を残す一帯です。
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江戸前期から幕末にかけての建造物がひしめくように建ち、多くは現役として機能している稀有な街並みです。
時間が遅かったために内部の見学は1軒しか出来ませんでしたが、街角をぶらりと散策です。
驚くべきは古い建物がギュっと詰まった光景が数区画では収まらず、一つの地域全体に渡っていることでしょうか。
通りを進んでも、路地を曲がっても古風な家並みと、家路を急ぐ人や路地で遊ぶ子供がいる光景は夕暮れの雰囲気とも相まって、ちょっと浮き足立った気分になるものでした。

そんなこんなで飛鳥・橿原を堪能したら、今度こそ近鉄電車で撤収です。
京都に向かい、京都タワー下の風呂で汗を流したら、時期が来るまで京都駅の大階段で一服。
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ビールを傾けながら夜風にあたり、夜の京都駅を見下ろしていると高校時代の初めての一人旅を思い出します。
その時も確か、帰りの夜行列車を待って夜の大階段でボーっとしてたなぁ……なんて考えていたら、フォロワーの沙耶さんが近くにいるとの一報。
折角の機会だし黄昏れている場合じゃないということで急遽、夕飯をご一緒することになり、駅ビルの串焼き屋さんで一杯。

その後、いつもの如く駅近くのネットカフェに転がり込んで夜を明かすこととなりました。

その2→

そうだ、古都に行った・その2

←その1


ネカフェで夜明かししていると、外の様子は全くわからないもの。
朝、外に出てみると路面が濡れていたので初めて雨に気付いたくらいです。
聞くところに寄れば、京都市の北部では凄まじいことになっていたそうですが、この時の私は知る由もなく真っ黒に増水した鴨川にびっくりする程度でありました。

ネカフェを抜けだしたのは日曜早朝の6時過ぎのこと。
そのまま奈良線に乗り込んで、一路向かったのはお馴染みで久しぶりの伏見稲荷大社。
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京都と言ったらここが定番だと思っているくらいですが、なんだかんだで2年ぶりくらいの参拝です。
到着したのは7時過ぎだったものの、日曜なせいか、JR東海のCMでも取り上げられたせいか既に参拝客がちらりほらり。
想定以上に人が多いのにちょっと驚きながらも、例によって登山の始まりです。
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名高き千本鳥居を抜けて山頂までの各社を経由して、境内を一周。
8時前だというのに、この日もまた滝のような汗が流れる陽気に、本当に良い運動です。
早起きして、汗だくになりながら階段を登るなど、文字にするとタダの苦行のようですが、天気は上々の旅行日和で次の日も休日の気軽さ前回。
旅行をしているという実感と相まって、不思議と気持ち良く幸せな気分で歩き回っておりました。

もっとも、喉は渇いて朝食も未摂取では全身干上がるというもの。
8時過ぎて参道の茶店も開いたので、薬力社前のお店で冷やしあめを注文です。
生姜の効いた水飴のような味の、冷たい飲み物。山巡りで疲れた体に染み渡る美味しさでした。
こういう茶店に入ったのも初めてでしたが、趣きのある店内は落ち着くようでちょっと非日常的な空気のある独特な雰囲気。
茶店の店員さんから色々と話も聞くことができて、いい経験となりました。
次に来るときは夕日の時間帯が狙い目とのことですので、是非とも参考にしたいところです。

下山後は昼食代わりにうずらの丸焼きに挑戦。
本当は雀の丸焼きが良かったのですが、季節柄無いと言われてしまっては致し方ない。
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噂には聞いていましたが、小骨が多く何だか食べづらい食べ物です。
味は聞いていたよりも美味でよかったのですが、とにかく手間がかかる。
骨格にお構いなくブツ切りにされたうずらを、骨を注意深く避けながら食べていく作業は、何だか食べた気がしない感じがしてしまいました。
上級者向けのおつまみみたいですね。

伏見稲荷を発ったら、再び奈良線を経由して桜井線に乗車。
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列車が夏空の元に田園地帯を進んでいくと、右手に大鳥居を過ぎたら三輪駅に到着です。
目的地はここから三輪山の麓へ向かった大神神社。大物主を祀る大和の国の一宮です。
本殿を持たず三輪山そのものをご神体とする古式を遺したており、神域からは縄文祭祀の遺物も発掘されたという国内最古級の社です。
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この日はどうやら崇敬会の月次例祭とやらをやっていたようで、駐車場が満車な程の混雑ぶり。
ちょっと間が悪かったみたいですが、人生しゃーなしです。
まずは本殿を参拝してから、摂社巡りへ出発進行。関連する社は広く散らばっているのですが、残念なことに荷物を預ける場所がなかったので近場だけに絞って参拝です。
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古い磐座を祀る社から、湧水と神体山への登山口を持つ狭井神社へ。
狭井神社の脇には三輪山への登山道があり、社務所で手続きをすると入ることができます。
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今回は時間の関係でベントしましたが、次に来る時があれば丸一日時間をとって、摂社巡りもろとも是非とも行きたいところです。

狭井神社を後にしたら、飛鳥・藤原京を一望する展望台を経由。
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夏空のもと大和三山を眼下に立ち、この市街地の下にかつての都が埋まっていると想像すると、何だか凄い光景を見ているような気がしてきます。
ちなみに私には知識がないのでわかりませんが、当時からルートの変わらない道もいくつかあるのだとか。
人の歩く場所なんて早々変わるものじゃないのでしょうが、2000年近く人が歩き続けた場所。機会があれば是非とも辿ってみたいものです。

そして摂社巡りはまだまだ続き、知恵の神を祀る久延彦神社へ。
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境内の裏手から入って、妹の受験成功を祈願し、参道を下って表側から大神神社の宝物殿へ。
最後に宝物殿を見学したら、そろそろ頃合いかと古の社を後にすることに致しました。

三輪から再び桜井線に乗り、桜井駅で近鉄列車に乗り換え。
ここから列車は一路、伊勢方面を目指します。
この近鉄大阪線の通る道は初瀬街道と呼ばれる、古くは壬申の乱でも使われたという非常に古い街道筋。
畿内から東国へ抜けるというと、今の東海道線(旧東山道)や伊賀を抜ける関西本線のルートをすぐに想像しますが、それよりも少し南側のルートに当たります。
今まで存在を意識することもなかったルートですが、そうやって知ってみると知らない道もまだ沢山あるんだなと思い知らされます。
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そんな訳で関心ついでに夏空の棚田を眺めながら、奈良名物の柿の葉寿司を味わいつつ、近鉄名古屋を経由して帰路へつくことと致しました。


ちなみにこの後は、名古屋から新幹線にのって静岡の親の実家へ。
日曜の夕食時から月曜にかけてはマッタリと静岡で過ごして、関東へ帰る流れでありました。
土日と旅行を堪能したのと対照的なえらくマッタリとした月曜日。
日差しが強烈過ぎて、外に出るのも躊躇われる陽気には調度良い過ごし方だったと思われます。


そんなこんなで気づけば今週も木曜日。
追われるように生きていると時間の流れも早いものです。
旅行のおみやげに買った日本酒もまだ開封できていない次第。今週末には誰かと飲みたいものと思って、週末が今から待ち遠しこの夕べです。

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